私のがんが遺伝性のものかどうか?
それによって子どもたちに遺伝するかしないか?
という内容の記事です。
とても長いので、興味のない方はスルーしてくださいませ

私は2014年1月に大腸がんの手術を受けましたが、その術式を決める検査の段階で、
「腫瘍の中にはおそらく癌が入ってると思われます」と言われました。
子宮がんの手術からもうすぐ3年が経とうとしている頃だったので、新しいがんの出現にちょっと凹みました。
そのときに、大腸がんの中には生まれつきの体質が原因となる場合があり、その一つに
“リンチ症候群” があることを知りました。
お友達の情報や、ネットで調べたことを書いたものが
これです。
大腸の手術が終わり、やはりがんという病理の結果がでたときに、リンチ症候群の検査を受けてみようと思ったのですが、その当時私の病院ではその検査は行われていませんでした。
検査を受けるなら検査を実施している他の施設を受診しなければならないことや、リンチ症候群の可能性はあっても確率は非常に低いことなどから、その気持ちはだんだん消えていきました。
その後、大腸がんの術後検診として年に1回内視鏡検査を受けていますが、去年9月の検査で腺腫(良性のポリープ20%に対し、がんに変わる可能性のあるポリープ80%の方)が見つかりました。
しかもまた手術した場所に近い上行結腸(大腸の右側)にできてました。
この結果と、お友達のお話し、今は私の病院でも検査を行っていると知ったことで、リンチ症候群の検査を受けてみたいという気持ちが再度復活しました。
遺伝子検査は婦人科の管轄と聞き、先月半ばM先生に相談に。
この病院ではアンジェリーナ・ジョリーさんの件もあり、今は卵巣がんがわかった人全員に遺伝子カウンセリングを受けさせていること。 でもその先の検査は受けたくない・知りたくないという人が大半のこと。 今は卵巣がんの患者さんだけを対象にしてるけど、今後は大腸がんでも同じ方向性で検討してること。 今までのM先生の患者さんの中にリンチ症候群の人が3人いたこと。 など教えてくださいました。
2年半前に相談したことは覚えておらず、「よく調べたね~」 と褒められました

「自分だけではなく息子たちのためにも知っておきたい」 と言ったら、
「いつまで経ってもお母さんだねえ」 と言われました。
そして婦人科の中でも専門に取り組んでいる、
家族性腫瘍遺伝外来を紹介され、先日カウンセリングを受けてきました。
明るい女医さんと看護師さんと私の3人で丸いテーブルを囲み、中央に螺旋の形をした遺伝子の模型が置かれ “遺伝子とは何ぞや?” から説明が始まりました。

その前に訊かれた家系図からは私は遺伝を受けていないようでしたが、リンチ症候群の判断材料となる
“べセスダ基準” では②の検査対象に当てはまりました。

「では検査をお願いします」 と言う私に、この↓説明がありました。
先生方が一番注意を払われているデリケートな部分です。

私は
☆印のメリットを強く感じていること。 万が一私も子どもも陽性だった場合、身体の中で起こっている事実は変えられないので、ならば予防を心がけることを、みんながもっと意識できるようになること。
などを言いましたが、私のように考える人は滅多にいないそうで、結果によっては親を恨んだり、兄弟の仲が悪くなったりすることもあると言われました。
検査前は納得していた家族でも、実際に結果が出ると気持ちが変わってしまうこともあるそうです。
一応検査の予約をしましたが、家族でしっかり話し合うよう注意を受けました。
検査はまず、リンチ症候群の可能性を知るための補助的な検査
“マイクロサテライト不安定性(MSI)検査” を受けます。
これは子宮がんの検体と大腸がんの検体、それと現在の検体(10~20ml の血液)で調べるそうです。
がんの検体はスライド標本で保存してあるそうですが、それが使えるかどうかの連絡が、来月の血液検査の予約日までにくることになっています。
この検査は保険診療で行われるので6000円の負担ですみますが、陽性の診断が出た場合の次の
“遺伝子検査” は保険適応外の自費診療になるため、約20万円ほどかかります。
高額なため、このことも家族間で話し合っておく必要があると言われましたが、MSI検査で陽性とわかっただけでも家族が予防の意識を持てるなら、そこでやめてもいいのでは。 というアドバイスがありました。
とても長いカウンセリングが終わって一人になったとき、検査を受けること(事実を知ること)は、私のエゴなのだろうか?と、だんだん不安になってしまいました。
長男夫婦のこれから授かるかもしれない二人目に対してとか、これから結婚するだろう次男の相手の人とその子どもに対してとか、私だけの問題ではなくなることをもっと重要に考えなければいけないのかなあ?とか、“私のように考える人は滅多にいない” ことを先生は前向きで素晴らしいと仰ってくれたけど、それはお医者さまの理想であって、一般的には私は “おかしい” のだろうか?とか・・・
ボーっと運転し、ボーっと買い物をし、家に着いてプリントを読み返しているところに、タイミングよく長男が寄ったので話しました。
一通りの説明を聞いた長男の反応は・・・
「何を迷ってるの? だって遺伝してようがしてまいが2人に1人ががんの時代だよ? 検査を受けてほしい。 それで俺にも遺伝してるとわかったら罹りやすいがんが特定できるんでしょ? そしたら俺も意識して検査受けなきゃ!って思えるよ」がんになった私がいくら言っても今まで検診などには無頓着だったので、言いにくそうにしている私への気遣いなのか本心なのかわかりませんが、ケロっとした口調でそう言われ、私と全く同じ考え方に安心しました。
そのあと遅くに帰ってきた次男の反応も、長男と全く同じでした。
一番気になっていた、結婚を前提におつき合いをしているMちゃんに関しては、
「言うか言わないか今はわからない。 でも破談になったらなったでしょうがないじゃん。 まあ、そんなことにはならないと思うから心配しなくていいよ」 でした。
二人の意見を聞いて、やっぱり受けよう!と前向きな気持ちに戻れましたが、もし違ったら、せっかく検診に対して積極的になった気持ちが萎えるのは目に見えているので、そこを何とかしなくてはいけません。
リンチ症候群、またはその可能性がある場合の定期検診と予防についてです↓


ネットの情報などではなく、病院で頂いたものなので信憑性があるかと思います。
私はブロッコリー、コーヒーなど具体的なものが挙げられていることに驚きました。
検査や結果についてはまた報告していきたいと思ってます。
最後まで読んでくださった方、長いおつき合いをありがとうございました。
見にくい画像で大変失礼いたしました

追記 (2017/4/11)
マイクロサテライト不安定性(MSI)検査の
HPがありました。